妊娠高血圧症が胎盤早期剥離を招く!葉酸が予防に大切な理由

葉酸が妊娠高血圧症の予防に良いとされる理由

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実に30〜50%が助からないと言われている胎盤早期剥離ですが、妊娠高血圧症(妊娠中毒症)がそのリスクを高める事が指摘されています。実は、葉酸をしっかり摂取しておくと妊娠高血圧症や胎盤早期剥離のリスクを下げられる可能性があるんです。

葉酸の摂取で妊娠高血圧症による胎盤早期剥離を予防できるというのは本当?

妊娠高血圧症というと耳になじみがありませんが、妊娠中毒症と言えば聞いた事のある人も多いかも知れません。

妊娠中の高血圧など様々な体調不良が起きる妊娠高血圧症ですが、胎盤が妊娠中にも関わらず剥がれてしまう胎盤早期剥離が起きやすくなるという危険な病気でもあるんです。

胎盤早期剥離が起きてしまうと母子ともに命の危険があり、赤ちゃんに至っては30〜50%が助からないというデータがあります。

この妊娠高血圧症・胎盤早期剥離が起きやすくなる要因に、実は葉酸の不足があるんです。

妊娠高血圧症と胎盤早期剥離を防ぎ、赤ちゃんとお母さんの命を守る方法を見てみましょう。

妊娠高血圧症とはどんな病気?

妊娠高血圧症は、かつて妊娠中毒症と呼ばれていた症状です。

妊娠20週から分娩後12周までの間に、高血圧・尿蛋白・むくみ・急激な体重増加などが起こります。

昔はこの症状のどれか一つが見られれば妊娠中毒症と診断されていましたが、近年の研究で高血圧の妊婦さんは特に病状が深刻になりやすい事がわかったんです。

つまり特に危険な状態に陥りやすい妊婦さんをケアするために、妊娠中毒症から妊娠高血圧症に名前を変えたんですね。

ちなみに、高血圧を伴わないかつての妊娠中毒症は、症状別に妊娠尿蛋白、妊娠浮腫という具合に呼び名が分けられるようになりました。

妊娠高血圧症になるとどんな自覚症状が出る?

妊娠高血圧症は血圧測定や尿検査でお医者さんが診断しますが、自覚症状がある場合もあります。

  • つらい頭痛
  • 目の前がチカチカする
  • 動悸がする
  • 食べすぎていないのに体重が増えた
  • 足や顔がむくんでパンパン
  • 血圧が上140-160mmHgの範囲かそれ以上
  • 血圧が下90-110mmHgの範囲かそれ以上

妊娠高血圧症が起きると様々な体調不良が現れてきます。体調がおかしいな?と思ったら血圧を測ってみるといいですね。

血圧が上140-160mmHg・下90-110mmHgの範囲であれば軽度の妊娠高血圧症の疑いがあります。

それ以上に高い血圧だった場合は重度の妊娠高血圧症になっている恐れがあるので、血圧をメモしてお医者さんに見せて相談してみましょう。

血圧計を買って、お家で毎日測っておくと安心かも知れませんね。

妊娠高血圧症の原因はまだはっきりしていない

これだけ有名な病気ですが、妊娠高血圧症の原因はまだはっきり判明していないのが実情です。

一説では、胎盤に通る血管が正常に形成されない事が原因とも言われています。

ただ、データから妊娠高血圧症になりやすい人は判明してしているんです。

妊娠高血圧症になりやすい人

  • 年齢15歳以下・40歳以上
  • 肥満の傾向(BMI25以上が目安)
  • 高血圧・甲状腺機能障害・糖尿病
  • 親の代で妊娠高血圧症を発症していた
  • 初産である
  • 双子など多胎妊娠
  • ストレスが多い
  • 胞状奇胎

若すぎる出産、高齢出産はリスクが高く、肥満や病気、遺伝なども関係するようです。

特に怖いのが胞状奇胎で、子宮の中にブドウの房のようなつぶつぶが発生する病気です。

受精卵の成長が止まったり、ほとんどの胎児が流産してしまうため、その妊娠・出産を諦めなくてはいけない場合がほとんどです。

卵子・精子の染色体の異常が原因とされており、予防しにくい病気のひとつなんですね。

妊娠高血圧症だとリスクが高くなる胎盤早期剥離とは?

妊娠すると子宮内に形成され、お母さんと胎児を繋ぐ器官が胎盤です。

胎盤は通常出産後15〜30分ほどで自然に子宮から剥がれ落ちて体外に出て行きますが、それが妊娠中に剥がれてしまうのが胎盤早期剥離です。

栄養や酸素を届けて老廃物を回収する胎盤が剥がれてしまうと、赤ちゃんの命が危険になります。

実際に胎盤早期剥離を起こした場合、30〜50%の赤ちゃんが助からないというデータもあるんですね。

胎盤早期剥離が起きた場合は帝王切開で赤ちゃんを救出する治療が行われ、発生から3時間以内がタイムリミットと言われています。

万が一胎盤早期剥離が起きた場合、一刻も早く手術室に入ることが大切になるんですね。

また胎盤早期剥離は大量出血を起こすため、1〜2%のお母さんが命を落としてしまうと言われています。

全妊娠の0.49〜1.29%の確率で起こり、同じ妊婦さんが繰り返しやすい傾向があるので注意が必要です。

中でも妊娠高血圧症を起こしている妊婦さんは胎盤早期剥離になるリスクが高いとされているんです。

葉酸不足が妊娠高血圧症と胎盤早期剥離を招く

葉酸不足が妊娠高血圧と胎盤早期剥離を招く事がデータとして推測されていますが、くわしいメカニズムはまだ研究中です。

ただ医学会では葉酸不足が妊娠高血圧と胎盤早期剥離の原因になる事は古くから言われてきている事なんです。

古くは1998年6月の聖マリアンナ医科大学雨宮教授による「胎盤早期剥の成因とその管理」でも、胎盤早期剥離のリスク因子として葉酸欠乏が挙げられています。

近年でも日本産婦人科学会雑誌54巻で、葉酸欠乏との関連性が報告されている症状として妊娠中毒症・胎盤早期剥離が挙げられています。

日本産婦人科学会雑誌59巻では妊娠高血圧症と胎盤早期剥離の関係に触れており、妊娠高血圧症候群の場合だと胎盤早期剥離が2.1〜4.0倍起きやすくなるという具体的なデータも掲載されています。

少し専門的な話になってしまいましたが、まとめると葉酸が不足する事で妊娠高血圧症が起こりやすくなり、続いて胎盤早期剥離の危険も高まるという事はお医者さんの間でも言われ続けているんですね。

参考:日本産婦人科学会雑誌59巻「葉酸代謝と先天異常」

胎盤早期剥離予防のために妊活中から葉酸サプリを摂取しておこう

万が一胎盤早期剥離が起こったら、赤ちゃんの30〜50%は助からないというデータは重い現実です。

胎盤早期剥離を予防するためにはできれば妊活中から、遅くても胎盤が形成される妊娠3ヶ月目までには飲み始めたいですね。

食事で意識的に葉酸を摂取してもいいですが、できればより吸収率の良いサプリメントの形で摂取すると、効率的に葉酸を体に取り込めるでしょう。

胎盤早期剥離の前兆

胎盤早期剥離が起こる時に前兆を感じる事があります。以下のような症状に注意しましょう。

  • 子宮に持続的な痛みがある
  • 吐き気がする
  • みぞおちや右の上腹部に痛みがある
  • 胎動が1時間以上感じられない
  • 立ち上がるとふらつく
  • 下痢がつらい時のような背中の痛みがある
  • 性器からの出血

特に子宮の痛みと吐き気、みぞおちや上腹部の痛みは見逃されやすい前兆とされています。

安易な自己判断はせず、危ないと思ったら病院へ行きましょう。

他にも注意したい胎盤早期剥離の原因

  • 葉酸の欠乏
  • 胎盤早期剥離を経験した事がある
  • 妊娠高血圧症にかかっている
  • 羊水が多すぎる
  • 双子以上の多胎妊娠
  • お腹をぶつけるなど外的なショック
  • タバコを吸っている
  • アスピリンなどの薬物
  • 高齢妊娠である
  • 感染症やその他の病気

胎盤早期剥離の原因は葉酸の欠乏と妊娠高血圧症だけでなく、羊水が多すぎる事や双子などの多胎妊娠、タバコやアスピリンも原因になります。

頭が痛くても、アスピリン配合の頭痛薬などは避けたほうがいいでしょう。

妊娠中にお腹をぶつけたら病院へ

胎盤早期剥離の1〜2%ほどで稀なケースですが、事故や転倒のショックでも胎盤早期剥離が起こる事があります。

どんなに気をつけていても転んでしまったり、自分が悪くなくても事故でぶつけられてしまう事もあるので、万が一お腹をぶつけたら病院へ行く心構えをしておくといいですね。

ぶつけられてすぐに胎盤早期剥離が起きる場合もありますが、時間が経過してから発症する事もあります。

まずは病院へ行って、ぶつけた状況などをできるだけ詳しくお医者さんに伝えましょう。

胎盤早期剥離の危険ありと判断されると、最低でも4時間ほど胎児の心拍や状態をお医者さんに観察してもらう事になります。

事故に遭ったり、倒れたり転んでお腹をぶつけたかも知れない場合は、お医者さんになるべく早く相談しましょう。

普段から自分の体を観察して赤ちゃんを守ろう

妊娠高血圧症や胎盤早期剥離は恐ろしい症状ですが、葉酸の摂取や常に自分の体調に気を配る事で最悪の事態を防げる事があります。

こまめに血圧をチェックしたり、お腹の痛みがあったらいつから続いているかなど、自分の体の変化を記録しておくといいですね。

普段から自分の体調を観察して、事故なく無事な出産を目指しましょう。

 
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