葉酸サプリは薬と一緒に飲んでも大丈夫?

葉酸サプリは薬と一緒に飲んでも大丈夫?

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妊娠時に必要といわれる葉酸ですが、薬との飲み合わせはどうなのでしょうか?メジャーなあの薬との併用がまさかのNG?赤ちゃんへの影響など、妊娠中の方だけでなく不妊治療中の方にもぜひ知っておきたい情報をお伝えします。

葉酸サプリと薬の飲み合わせで注意する点を教えて!気をつける点はある?

お腹の赤ちゃんのために葉酸をしっかり摂取しておきたいと思っても、気になるのが薬との併用による副作用ではないでしょうか?

なかには持病を抱えていたり、産婦人科から薬を処方されている人もいるかもしれません。薬と葉酸サプリを併用することで、副作用や赤ちゃんに影響がでないのかを調べてみました。

妊婦さんに処方される薬と葉酸の併用は問題ありません

妊娠していても飲める薬はいくつかあります。妊娠中だからこそ、飲まなければいけない薬もなかには出てきます。果たしてそれらの薬と葉酸サプリの飲み合わせは問題ないのでしょうか?

産婦人科で処方される薬の場合

妊娠することで薬が処方されるケースといえば「悪阻・つわりが重い」「切迫流産・切迫早産」「お腹が張りやすい」「妊娠中毒症」などが考えられます。

つわりの場合には、ピキサドール・プリンペラン・タチオンをはじめとした吐き気を抑える薬が処方されます。ピキサドールはビタミンB6ですし、ほかの薬も葉酸との飲み合わせは問題ありません。

むしろ、ストレスやプレッシャーなどが原因でつわりが起きている場合には、葉酸がホルモンバランスを正常化させるため、つわりが軽減する可能性があります。また、吐き止めに処方される漢方薬も、葉酸との飲み合わせも◯

切迫流産・切迫早産は妊娠22週以前に起こる早産の症状。子宮頸管が短かったり多胎妊娠の場合に起こりやすく、ウテメリン・ダクチラン・リドドリン・ズファジランなどの子宮筋弛緩剤が投与されます。

治療中はひたすら安静にしていなければなりませんが、これらの薬と葉酸の飲み合わせには問題はありません。また、妊娠後期のお腹の張りにも用いられる薬でもあります。

妊娠中毒症(現在は妊娠高血圧症候群という)は、妊婦の10人に1人の割合で発症するとごく一般的な症状。35歳以上で初めて妊娠した人・肥満気味の人がなりやすいといわれています。

治療には降圧剤(アルドメッドやアプレゾリン)を使うことがありますが、こちらも葉酸サプリとの併用はOK。葉酸には高血圧の原因といわれる動脈効果を予防する働きがありますし、栄養を補う上でも葉酸の摂取が望ましいといえます。

妊娠糖尿病と診断されてインスリン治療を行っている人も葉酸の摂取は問題ありません。葉酸は体に必要な栄養素です。

  • 悪阻・つわりの薬:併用◯
  • 吐き止めの漢方薬:併用◯
  • 切迫流産・切迫早産の薬:併用◯
  • 張り止めの薬:併用◯
  • 妊娠中毒症の薬:併用◯
  • 妊娠糖尿病の薬:併用◯

体調不良で処方される薬の場合

妊娠中でも体調を崩して、薬に頼らざるをえない時もあります。

まず代表的なのが風邪薬。風邪を引いた妊婦に処方されることの多いPL顆粒。中身はサリチルアミド・アセトアミノフェン・プロメタジン・カフェインの4つの成分に分かれていますが、こちらも葉酸との併用は問題なし。

冬だとインフルエンザにかかる可能性も。抗インフルエンザ剤はタミフルやリレンザが代表的で、妊婦に処方しても問題ないとされていますが、なかには大事をとって処方しない方針の病院もあります。

葉酸にはインフルエンザを予防する効果があるという報告もあり、飲み合わせはいけないどころか治療補助的な効果も期待できそうです。

妊娠をきっかけに便秘になる人もいます。処方されるのはマグラックスやマグミットなどの酸化マグネシウム製剤。牛乳やカルシウム剤を併用するとカルシウム血症を引き起こす恐れがありますが、葉酸に関しては問題ありません。

葉酸サプリの中にはカルシウムが配合されたものもありますが、その程度であればカルシウム血症になることはありませんよ。

  • 風邪薬:併用◯
  • 抗インフルエンザ剤:併用◯
  • 便秘薬:併用◯

実は「葉酸」を病院で処方してもらうことが可能

そうなんです。妊娠中だからこそ栄養不足になって、鉄剤などの栄養成分を処方される人も少なくありません。妊婦検診には血液検査もたびたび行われるため、血液になんらかの問題があれば、それに合わせた成分が処方されます。

そのなかに葉酸も含まれています。または「葉酸を処方してほしい」といえば処方してくれますが、保険適用外だと自己負担になります。

病院で処方される葉酸はフォリアミン。錠タイプは5mgで厚生労働省が推奨する480μgを超えているため、過剰摂取を心配する人もいますが、葉酸は水溶性ビタミン。

体内には留まらず余分な量は排出されるので心配はありません。でも、留まってくれないからこそ、毎日キチンと摂る必要があるのです。


葉酸はあくまで栄養成分のため、薬との飲み合わせを心配することはほとんどありません。

そうはいっても、飲み合わせに注意しなければならない薬も確かに存在します。飲み合わせることで葉酸の効果をないものにしたり、全く逆のことが起こることも。

葉酸との飲み合わせが危険な薬も存在します

表はスライドしてご覧いただけます
薬の用途薬品名一緒に飲めない理由
解熱鎮痛剤アスピリン葉酸の効果を阻害します。市販の風邪薬や頭痛薬などに配合されていますので注意しましょう。どうしても飲む場合は時間をずらして飲みます。
経口避妊薬ピル栄養吸収を妨げる効果があるので葉酸の吸収も妨げます。時間をずらして服用しましょう。
睡眠薬バルビツール葉酸を働かせる葉酸還元酵素を抑制するせいで、葉酸の効果も阻害します。
抗炎症薬・潰瘍性大腸炎治療薬・関節リウマチ治療薬サラゾスルファピリジン・スルファサラジン葉酸の吸収を妨げます。
合成抗菌薬トリメトプリム細菌感染の治療に使われますが、葉酸の効果を阻害します。
抗生物質製剤クロラムフェニコール葉酸の効果を妨げます。
抗てんかん薬フェニトイン葉酸と一緒に摂取すると薬品が排出されやすくなり、痙攣を防ぐ作用が低下するため危険です。
抗てんかん薬カルバマゼピン・プリミドン・バルプロ酸葉酸の効果を阻害します。
関節リウマチ治療薬・抗がん剤メトトレキサート葉酸の効果を妨げます。服用後日を改めて葉酸を補う場合がありますが、お医者さんに指示に従って処方されたお薬で補給することになります。
抗腫瘍薬・ガン治療薬フルオロウラシル・カペシタビン葉酸と一緒に摂取すると薬品の排泄がスムーズにいかなくなり、副作用が出やすくなります。
利尿・血圧降下剤トリアムテレン葉酸の吸収を妨げます。
高コレステロール血症治療薬コレスチラミン葉酸の吸収を妨げます。
抗がん剤ペメトレキセド・アリムタ葉酸の効果を妨げることでがん細胞が増えるのを抑えます。

妊娠前から病気を抱えている人は持病の薬と葉酸の飲み合わせを、今一度確認しておく必要があります。

葉酸を摂取することによって「葉酸の効果が下がる薬」「薬の効きが低下する薬」が存在します。葉酸の効果が下がるくらいなら問題ありませんが、持病の薬の効きが意味のないものになってしまうのはちょっといけませんよね。

ここでは飲み合わせても「問題ない」「飲み合わせに工夫が必要」の2つに分類してご紹介していきますね。

葉酸との飲み合わても問題ない薬

まず、喘息・気管支炎で処方されるベネトリン・ブリカニール・シングレアなどは問題ありません。また、吸入器に用いられるステロイド薬・β刺激薬も飲み合わせに問題なし。

巷では「葉酸を摂ることで赤ちゃんが小児喘息になる」という噂もありますが、どうなのでしょう?妊娠後期に毎日1000μg以上の葉酸を摂取することで、赤ちゃんの喘息になる確率があがったという結果が実際に発表されています。

妊娠期に推奨されている葉酸の摂取量は480μgであり、1000μgはいくらなんでも過剰摂取です。適正な量を摂取する分には問題ありませんよ。

花粉症に処方されるザイザル・アレグラ・ジルテックなども葉酸との飲み合わせの悪いものではないので、ご心配なく。

甲状腺ホルモンの薬(サイロキシン)を服用してる場合も、葉酸の摂取は問題ありません。むしろ、葉酸サプリにヨウ素が配合されている場合、甲状腺ホルモンを整えてくれる働きも。

  • 喘息・気管支炎の薬:併用◯
  • 花粉症の薬:併用◯
  • 甲状腺疾患の薬:併用◯

葉酸と飲み合わせを工夫する必要がある薬

抗てんかん薬・抗けいれん薬(フェニトイン・カルバマゼピン・バルプロ酸・プリミドン・フェノバルビタールなど)は、葉酸の吸収・代謝に影響を与えるため、葉酸の血中濃度を下げてしまう恐れがあり、ひどい場合は葉酸欠乏症になることも。なかでもフェニトインは葉酸によって代謝が高くなり、フェニトインの血中濃度が低下することもあります。

リウマチの治療薬・抗がん薬として用いられるメトトレキサートは、体内に葉酸を阻害することで効果を表す薬。そのため、葉酸を同時に摂取すると意味のないものになってしまうことも。その人がもつ体質や副作用を合わせて、葉酸を合わせて処方する治療法も存在します(同時服用はしません)。

妊娠中はなにかと体調を崩しいやすく、抗生物質・抗炎症薬などのお世話になることも多くあります。これらのなかでもクロラムフェニコール(抗生物質)・トリメトプリム(抗菌薬)・スルファサラジン(抗炎症薬)・ピリメタミン(抗マラリヤ薬)は葉酸の吸収を妨げる働きがあるので注意しましょう。

抗腫瘍薬であるカペシタビン・フルオロウラシカルは、葉酸と併せて摂取することで副作用が強く出てしまう場合があります。睡眠薬もバルビツール・ゾピクロン・ニトラゼパムも葉酸の吸収を阻害します。

頭痛薬や鎮静剤としてメジャーなアスピリンも実は葉酸との相性は× さらに、妊娠初期にアスピリンを摂取することで奇形児が産まれる可能性が高くなることも。市販薬だとバファリンに配合される成分ですので使用には注意しましょう。

このほかにも、高コレステロール血症の治療に用いるコレスチラミンは葉酸との飲み合わせに注意が必要。葉酸の作用を妨げます。一方、スタチン系は飲み合わせに問題ありませんが、体内のコエンザイムQ10の生成を阻害するため、コエンザイムQ10が減少する恐れがあります。もし、サプリで葉酸を摂るのであればコエンザイムQ10入りのものを選ぶと良いでしょう。


妊娠を希望していて、不妊治療のために薬を飲んでいる人もいるかもしれません。流産防止に処方される低用アスピリンは、葉酸と一緒に飲むと葉酸の血中濃度を下げてしまいます。

排卵誘発剤(クロミッド)は葉酸との飲み合わせは問題ありあません。むしろ妊娠前にしっかり葉酸を摂ることで、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを抑制することができます。また、葉酸を摂取することで卵胞が大きくなるというオランダの研究結果もあるので、積極的に葉酸を摂取したいものですね。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療にはメトホルミンが利用されます。葉酸との飲み合わせには問題はありませんが、葉酸サプリに配合されることの多いビタミンB12の吸収を妨げる性質があります。ビタミンB12は、葉酸との相乗効果が期待できる成分のひとつ。

どうしても男の子が欲しくて、産み分けのためにリンカルを服用している場合。リンカルは産婦人科でも販売していますが、薬ではなく栄養補助食品(サプリ)の一種。そのため、葉酸との併用に問題はありません。

避妊目的で利用されることの多いピルですが、このピルも葉酸との相性は× 葉酸の体内吸収率を下げるとともに、ピルの効果を下げるとも言われています。

  • 抗てんかん薬:併用△
  • 抗けいれん薬:併用△
  • 抗生物質:併用△
  • 抗炎症薬:併用△
  • 抗菌薬:併用△
  • 抗マラリヤ薬:併用△
  • 抗腫瘍薬:併用△
  • 睡眠薬:併用△
  • 解熱鎮痛剤:併用△
  • 不妊治療の薬:併用△
  • ピル:併用△

これらの薬を飲んでいるからといって、葉酸の摂取を諦める必要はありません。

4時間以上空けて飲めばいいのです。最低でも4時間空けておけば成分の消化・吸収はおわります。4時間が半端に思うのであれば、朝の食事に葉酸・夜に薬を服用してあげると、飲み忘れの心配がありませんよ。

いずれにせよ、薬を服用している場合は必ず医師に相談しましょう。産婦人科医と持病のかかりつけの医師とで意見に違いが出る場合があるかもしれません。

100%問題がないと保証された薬というのは存在しません。そのため、妊娠が専門外である医師は大事を取って薬の服用をやめるよう指導するケースが多いです。意見が分かれた場合は、何千件と妊婦を見てきた産婦人科医の意見を尊重するといいですよ。


また、薬ではありませんがコーヒーや緑茶などに含まれるカテキンも葉酸の働きを邪魔する成分です。カテキンって聞くと飲み物のイメージしかありませんが、実は食べ物にも含まれています。代表的なのは、柿・りんご・ぶどう・イチゴ・ブルーベリーなど。

カテキンには、夏バテ防止や風邪を引きにくくなる・便秘解消などの良い効果もたくさんあるので、飲まないのはもったいないです。葉酸を摂取するときには時間を空けるよう注意しましょう。

注意したいのは飲み薬だけじゃなかった

湿布剤やテープ剤・塗り薬も、皮膚から吸収することで作用するれっきとした薬の一種。飲み薬は飲まないように注意するけれど、これらの薬は無意識に使ってしまう妊婦さんも多いのです。

湿布剤

妊娠後期は赤ちゃんに圧迫されて腰痛を引き起こすことがあります。しかし、湿布剤に多く使用されるジクロフェナクナトリウム(商品名:フェイタスZやボルタレンACなど)には強い痛み止め効果があり「胎児の心臓に影響した」という症例報告があります。

同じく、ケトプロフェン(商品名:モーラステープ)も羊水過少や胎児の動脈管収縮を起こさせます。羊水が少ないと、胎児の肺の活動が低下したり、分娩が長引くなどのデメリットが生じやすくなります。

塗り薬

ステロイド軟膏は、短期間の使用であれば胎児に影響しませんが、長期間だと話は別。必ず医師や薬剤師に相談してから使うようにしましょう。

葉酸サプリと薬に飲み合わせ、まとめ

葉酸はあくまで栄養成分のひとつですが、このように相性の良くないも存在しています。妊活のために飲む薬と葉酸が相性悪いっていうのは、ちょっと不思議ですけどね。

しかし、いくら相性が悪くても時間を空けて摂取すれば問題ありません。4時間以上空けて飲むようにしましょう。

もしかしたら赤ちゃんを思うあまり、薬の服用を極力避けようと努力する人もいるかもしれません。ですが、過剰摂取でなければ胎児に影響のない薬も多く、服用しないことで母体に悪影響を及ぼす恐れもあります。

葉酸に限らず、薬の服用に関して不安や心配事があれば、かかりつけの医師や薬剤師に相談してくださいね。間違っても自己判断で薬を飲むことだけはやめましょう。

 
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