鉄・カルシウム・葉酸は妊婦に必須の栄養素

葉酸や鉄、カルシウムは妊婦に必須の栄養素

鉄・カルシウム・葉酸は妊婦に必須の栄養素のイメージ
葉酸、鉄、カルシウム、この3つは妊婦に欠かせない栄養素とはよく言われるものの、何故必要なのかはきちんと知らない人も多いのでは?ここでは、妊婦に必須のトライアングル栄養素と言われる理由を探っていきます。

妊娠中は鉄・カルシウム・葉酸を摂るように心掛けましょう

妊婦の時に必要と言われる栄養素、実はすごく沢山あります。

タンパク質、食物繊維、乳酸菌、亜鉛、マグネシウム、ビオチン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンA、などなど・・・

あれこれと手を出し過ぎても、結局すべての必要栄養量を毎日賄うのは大変な労力。

だからこそ、妊娠期に本当に気をつけて摂取すべき栄養をここでは「鉄・カルシウム・葉酸」の3つに絞ってご紹介します!

なんで、「鉄・カルシウム・葉酸」なの??

妊娠をすると、母体の内側では赤ちゃんを成長させるために様々な変化が起こります。

その代表格がズバリこの3つ!

  • 血液を司る栄養素 鉄不足
  • 骨を司る栄養素 カルシウム不足
  • 神経を司る栄養素 葉酸不足

「血・骨・神経」・・これらの成分は、人間としてこの世に生まれてくるためには絶対的に必要不可欠な成分。そのため、妊娠前までは自分一人の栄養さえ取れていれば充分だったものが、赤ちゃんの分まで必要になり不足してしまうのです。

さらに、妊娠週数によっても必要量は変化しますし、産後半年〜授乳期までの間も通常より多くの量を摂取をする必要もあります。

表はスライドしてご覧いただけます
通常時 妊娠初期 妊娠中期・後期 産後 上限
10.5~12mg +2.5mg +15mg +8mg 40mg
カルシウム 600μg 900μg 900μg 1100μg 2300μg
葉酸 240μg 240μg+400μg 400μg 340μg 1000μg

こんなにも大きく違うからこそ、時期ごとの必要量の違いと理由を十分踏まえた上で、それぞれの時期に見合った量を摂取する必要があるのです。

ここでは、鉄・カルシウム・葉酸それぞれの必要量と必要な理由についてフォーカスし、お届けしていきます!

鉄が必要な理由と必要量

鉄不足と聞くと真っ先に連想するのは「貧血」ではないでしょうか。

女性はもともと月経の影響で男性より多くの鉄を必要とします。さらに男性と比較すると鉄分の貯蓄率も低いため余計に貧血になりやすいのです。

そんな中、妊娠をすることで女性はますます貧血率が増加します。その割合は5人に一人とも二人に一人とも言われるほど。

妊娠をすると、体内では赤ちゃんに血液を送るため血液の量そのものが大きく増加します。ただ血液の量が増えても中身が増えるわけではないので血液自体は薄くなります。 血液が一定よりも薄い状態を、「貧血」と表現するのですが、薄さの基準は赤血球の中の「ヘモグロビン濃度」で決まります。

「ヘモグロビン」は、「ヘム」という鉄が含まれた色素と、「グロビン」という複合タンパク質から生成されており、ヘモグロビンが不足している状態を「貧血」と呼びます。

貧血になると下記のような様々な症状がでてきます

  • 集中力が欠けている
  • 疲れやすい
  • 冷え性気味
  • 息切れが目立つようになった
  • 頭痛がする
  • 肩こりが気になる
  • だるい
  • 顔が青白い
  • まぶたの裏が白い
  • めまいやふらつき、立ちくらみがある

妊娠をすると妊婦健診の際の血液検査で、自分が貧血であるかどうか知ることが可能です。 ただ、自分自身の自覚症状として上記のような症状が見られた時は、貧血が原因である可能性が高いので注意をする必要があると言えるでしょう。

貧血になり、体力が低下すると、微弱陣痛になりお産が長引く可能性があり、出血量が多くなってしまうことも。。

出産時の大量出血は体調悪化の原因になりやすく場合によっては入院が長引いてしまうことも考えられます。慣れない育児をスタートする上での体調悪化は不安の元。出来れば避けたいですよね。。

また分娩時に限らず、ふらつきのある状態は生活をする上での危険が伴います。 思わぬ事故につながることも多いので、シャレにならない状況を避けるためにも鉄不足は極力回避をする必要があると言えます。

筆者も妊娠時は、いつも貧血に悩まされ立ちくらみの連続でまともに歩くこと・立ち上がることができないほどで、、度々周囲の人にご迷惑をおかけしていました(^^;)

時期による必要量の違いについて

通常の成人女性が必要とする1日あたりの鉄量は10.5〜12mg

妊娠をすると体内の血液量が増えるため通常時にプラス2.5mgが必要となります。さらに妊娠中期・後期は、赤ちゃんもどんどんと体内で成長を進め、より多くの血液が必要となるため通常時プラス15mgもの鉄分量が必要となります。

また、産後6ヶ月間も分娩時に大量に失った鉄分を取り戻すために、通常時より8mgほど多くの鉄分を摂取する必要があると言われています。

通常時10.5~12mg
妊娠初期+2.5mg
妊娠中期・後期+15mg
産後+8mg
上限40mg

ヘム鉄と非ヘム鉄

鉄はもともと体内での吸収率が低く、その中でも「非ヘム鉄」という植物性食品に含まれている成分は吸収率の低さが顕著。動物性食品に含まれているヘム鉄の吸収率が15〜25%なのに対し、非ヘム鉄の吸収率は2〜5%と大きく異なります。 非ヘム鉄は、ヘム鉄と一緒に摂ると吸収率が上がりますので、お野菜とお肉を同時に摂取するなどの対応をすると◎

サプリにも非ヘム鉄が含まれている製品の方が、鉄臭さが緩和されているものが多いので、匂いが苦手な方は非ヘム鉄が配合されたサプリを選ぶと良いでしょう(^^)

カルシウムが必要な理由と必要量

様々な栄養素がある中で、日本人が特に不足しがちと言われている栄養素が「鉄」と「カルシウム」

さらに妊娠中は、赤ちゃんの骨や歯を形成するためにより多くのカルシウムを必要とします。

そして血液中のカルシウム濃度は一定量を保つようになっており、赤ちゃんに優先的にカルシウムが届けられる仕組みにもなっているため、もしもカルシウムが不足した場合には、母体の骨や歯から溶け出し供給する仕組みとなっているのです。

実際、出産経験女性は未経験女性と比較すると骨密度が低いという調査結果が出ています。そのためママの骨や歯が弱くなったり、閉経後に骨粗鬆症になってしまうことが多いのです。

時期によるカルシウム必要量の違い

カルシウム
通常時600μg
妊娠初期900μg
妊娠中期・後期900μg
産後1100μg
上限2300μg

通常時のカルシウム必要量は600mgであるのに対し、妊娠中に必要なカルシウム量は900mg。さらに骨密度に関する参考文献によると、出産後の骨密度は妊娠中より約4%低下するとの報告がされています。

※参考元 妊娠・授乳・離乳期における骨密度の変化と要因|文献による検討

さらに授乳の際にも大量のカルシウムを赤ちゃんに供給するので、女性がカルシウムを一番失う時期は授乳期とさえ言われているほど(授乳期に必要なカルシウム量は1100mg)

カルシウム不足が引き起こすことは?

  • イライラ
  • 肩こり
  • 腰痛
  • 血行不良
  • 高血圧(妊娠高血圧

このような症状が現れることがあります。

妊娠高血圧とは?

妊娠期に特に気をつけて欲しいのが「妊娠高血圧」。

むくみや蛋白尿などの症状が起こり場合によっては入院をすることもある母子にとってとても危険な症状です。ケースによっては出産後も通院が必要となることがあるため要注意。

妊娠30週前後に起こることが多く、はっきりとした原因も解明されていないもの、血圧が高めの方や妊娠をきっかけに血圧が上がった方が多いということからも、カルシウムを摂取して血圧を上げないようにすることは、有効な手段と言えるでしょう。

カルシウムは体内に取り込まれにくい

鉄分同様に、カルシウムも体内に取り込まれにくい栄養素。より多くのカルシウムが必要となる、妊娠中・授乳中は特に意識的にカルシウムを取り入れる必要があります!

葉酸が必要な理由と必要量

葉酸は神経管の生成のための最重要栄養素。妊娠2ヶ月前後の段階で既に脳や脊髄が形成され、妊娠2ヶ月の半ば頃には頭や手足・胴体も出来上がっているのです。

その時期に葉酸が不足すると、様々な障害が発生するリスクがあるため、厚生労働省も葉酸の摂取を推奨しています。

神経管閉鎖障害のリスク緩和のためには、神経管の形成が一番活発に行われる「妊娠初期」にこそ、最も多くの葉酸摂取量を必要とします。

通常妊娠期は400μgの摂取が推奨されますが、妊娠初期はこれに加えてさらに240μgの摂取が必要。産後も、母体の貧血予防や赤ちゃんの成長を促すために340μgの摂取が推奨されています。(詳しくは適切な葉酸の摂取量をご覧ください)

葉酸
通常時240μg
妊娠初期240μg+400μg
妊娠中期・後期400μg
産後340μg
上限1000μg

そのほかにも、妊娠しやすい体に導いたり、貧血防止にもなったりと、葉酸には色々と嬉しい作用があるため現在大変注目されている成分なのです^^

鉄・カルシウム・葉酸をバランスよく摂取して安全・安心な妊娠ライフを!

血液を司る「鉄」・骨を司る「カルシウム」・神経を司る「葉酸」、いずれもが、健康的な赤ちゃんを出産するためには、なくてはならない存在。

特に、もともと不足しがちな鉄とカルシウムは、体内吸収率が非常に低く、食事で補うのは一苦労。そんな時は、「鉄」「カルシウム」「葉酸」が含まれたサプリメントを頼るのも一つの方法と言えるでしょう。

それぞれの時期ごとに必要量も異なるため、足りない分を補いながらママ自身の負担を軽くするために役に立つアイテムと言えるでしょう。

 
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