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    発達障害・自閉症のリスクを葉酸が下げるというのは本当?

葉酸を摂取することで発達障害や自閉症のリスクを下げれる?

発達障害・自閉症のリスクを葉酸が下げるというのは本当?のイメージ
発達障害や自閉症は、研究により妊娠中の葉酸摂取である程度予防できることがわかってきました。ここでは、発達障害や自閉症の原因と、なぜ葉酸の摂取で予防できるのかについてお伝えしています。

妊娠中に葉酸を積極的に摂取することで発達障害や自閉症のリスクは下げれる?

悪気は無いのに話がかみ合わない、うっかり屋で怪我や失敗が多い、じっとしていられないなど・・・発達障害や自閉症は社会生活が困難になる障害です。

その原因は脳や中枢神経の異常だと言われており、人口の5%前後が何らかの発達障害だと言われているんです。

これは30人のクラスの場合、1〜2人は発達障害児がいるという高い数字になります。赤ちゃんがほしいママにとっては心配なデータですね。

しかし嬉しい事にノルウェー公衆衛生研究所によると、妊娠前後にママが葉酸を摂取しておけば自閉症児の出生率が49%も減少するという調査データがあるんです。

発達障害や自閉症についてと、予防の方法について詳しく見てみましょう。

発達障害・自閉症の症状とは?

発達障害とはコミュニケーション、能力の面で社会生活が難しくなる障害です。

発達障害にも分類があり、行動やサポート方法が大きく違ってきます。

具体的にどんな症状があるのか、分類別に見てみましょう。

発達障害の分類とその症状

障害の分類症状
広汎性発達障害
自閉症
言葉の発達や遅れ・パターン化した行動・こだわり・パニックを起こすなど・知的な遅れを伴う場合もある
アスペルガー症候群興味や関心の偏り・思い込みが強く理解のズレが発生しやすい・相手の気持ちが想像しづらい
学習障害(LD)聞く、話す、読む、書く、計算などで極端に苦手なものがある・苦手分野の飲み込みが遅く上達しない・マニュアルを読んでも理解しにくい
注意欠陥多動性障害(ADHD)注意力が低く集中できない・じっとしていられない・うっかりミスが多い・ものごとの優先順位づけができない・知的な遅れを伴う場合もある

この人って全然会話がかみ合わないな?どうして何度注意しても同じミスをするんだろう?など、仕事などの対人関係でよくいる「ちょっと困った人」の正体は、実は発達障害だったという場合も多いのです。

自閉症やADHDは知的な遅れを伴う場合がありますが、アスペルガー症候群やLDなどは知能に問題が無くても社会生活に問題が生じてしまうのが特徴です。

発達障害は出生前診断では発見できない

ダウン症や無脳症などの診断ができる出生前診断ですが、自閉症や発達障害はこの検査で発見する事はできません。

そして生まれてすぐに発達障害かどうかは判断しにくく、かなりハッキリした自閉症でも3歳頃まで診断が待たれるのが一般的です。

大人になってから生きにくさを感じて病院に相談し、発達障害と診断される事もあります。なかなか発見できないのも発達障害の特徴なんですね。

遺伝の可能性?自閉症児の兄弟は自閉症になりやすい

メカニズムはまだわかっていませんが、自閉症児の兄弟も自閉症で生まれてくる確率は5〜10%と、一般の子供よりもかなり高い数値になる特徴があります。

特に同じ受精卵から二人に別れた双子、一卵性双生児のどちらかが自閉症の場合は91〜96%の確率でもう一人も自閉症というデータもあります。

つまり、自閉症は遺伝の要素が強い障害だという事ですね。

近い親族や上の兄弟に自閉症や発達障害の人がいる場合は、特にしっかり対策して妊娠出産に臨む必要があるんです。

では、赤ちゃんの自閉症や発達障害のリスクを下げるにはどう対策したらいいのでしょうか。

妊娠前後の葉酸摂取は自閉症児誕生の確率を49%減少させる

米国医師会雑誌・通称JAMA誌2013年2月13号掲載のノルウェー公衆衛生研究所の発表によれば、母親が妊娠前後に葉酸を摂取する事で自閉症児誕生のリスクが低下する事がわかったんです。

実験の対象は小児8万5176人とそのお母さんで、妊娠前後に葉酸を摂取していたかをまず調査しました。

子供には自閉症のテストを実施して、妊娠前後に葉酸を摂取したグループと、摂取しなかったグループそれぞれのデータをまとめたのです。

結果はなんと、葉酸を摂取したグループのほうが49%程度自閉症児が少なかったのです。

お母さんが妊娠前後に摂取した葉酸が、子供を自閉症から守ってくれているのがわかりますね。

妊活の段階からしっかり葉酸を摂取しておくことが自閉症の予防に肝心なんですね。

参考:Association Between Maternal Use of Folic Acid Supplements and Risk of Autism Spectrum Disorders in Children(葉酸と自閉症児誕生の確率に関する論文)

葉酸が自閉症以外の発達障害を予防するかは不明

実験では自閉症の他にも、アスペルガー症候群や、特定の能力に不自由がある広汎性発達障害についても調査しましたが、特に結果に差が無かったそうです。

なぜ自閉症の予防だけに葉酸の摂取が有効なのか、解明が待たれますね。

タバコを吸うとADHD発症のリスクが2.2倍に増加

日本禁煙学会雑誌2010年3月10日号では、妊娠中に母親が喫煙しているとADHD児が生まれるリスクが2.2倍に増加するデータに触れています。

データはデンマークでADHDの子供170名と、そうではない子供3,765名を調査対象としたもので、お母さんが妊娠中喫煙したグループ・喫煙しなかったグループに分けてADHD児の人数を比較しました。

その結果喫煙していたグループには明らかにADHD児童が多く、喫煙しなかったグループはADHD児が少なかったんです。

タバコは葉酸を消費してしまう

障害を予防したくて葉酸を摂取しても、タバコはそれを消費して無かった事にしてしまう性質を持っています。

つまり妊娠中喫煙してしまうと、葉酸の効果で防げたはずの自閉症や神経管閉鎖障害などの障害を防ぎきれない危険があるんです。

ADHDをはじめ赤ちゃんが障害を負うリスクを下げたいなら、妊娠中のタバコは絶対にやめましょう。

発達障害・自閉症の原因はまだ解明されていない部分が多い

普通の人から見て理解できない失敗や困った行動があると「悪意があるの?怠けてるの?自分勝手な人ね!」と責めてしまいがちですが、発達障害は先天的な障害なので本人の責任ではありません。

脳の問題という事はわかっていますが、詳しい原因はまだ不明な部分が多く研究が続いています。遺伝の影響もあると言われており、防ぎきれない場合もあると考えておきましょう。

ただ妊活に入る前に葉酸を摂取して禁煙しておけば、発達障害のリスクを軽くできる事も事実です。

そして自閉症や発達障害の予防以外にも、葉酸の摂取と禁煙は妊娠力を高めて流産を防いだり、お腹の赤ちゃんを健康に育てるためにも大切な事です。

妊活中のごく基本的な努力として、葉酸の摂取と禁煙を地道に続けていくのが発達障害の予防に最も良いでしょう。

 
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